軽躁を制する者が双極性障害2型を制する!!

2016年9月に双極性障害2型と診断されました。闘病生活中です。

共感性羞恥は発達障害?アドラー心理学の視点で対策を考えてみた

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共感性羞恥」というキーワードは聞いたことありますか?
TVで話題になったキーワードです(^^)
ざっくり言うと、
「他人の感じている恥ずかしさを、なぜか自分も感じてしまう」
という症状です。

日本人の約10%が当てはまるという話もあります。

では、共感性羞恥は発達障害なのでしょうか?
よく聞く質問です。

結論から言うと、
「すこしだけ関係あるかもしれないが、普通の人と変わらない」
と考えています。
詳しくは本文で解説します。

また、心理学的に対策は立てられると考えております。

「共感性羞恥」の要素を分解し、
アドラー心理学を元に私なりの考え方をまとめたので、
ご参照頂けるとうれしいです。

「共感性」でなくても
「恥ずかしさ」を感じやすい方にも参考になる記事になっていると思います。


1.共感性羞恥とは


まず動画を見て下さい(^^)


【衝撃】他人の恥がとっても辛い…『共感性羞恥』それって一体なに?!

https://www.youtube.com/watch?v=CdxC5omml4g

 

下記のようなことを言っています。

・「ドラマの登場人物が恥をかくシーンが苦手!」
・「誰かが恥をかいていると、自分も恥ずかしくて消えたくなる…」
・「バラエティーで芸人がスベると、自分が逃げたくなる」

・身に覚えがあるなら、『共感性羞恥』の可能性

・日本人の10%が当てはまると言われる

・定義
「他人の感じている恥ずかしさを、なぜか自分も感じてしまう」

・海外でも同様の概念がある → 日本特有ではない。

・恥ずかしさを感じる時、
 脳の前帯状皮質と左前頭葉に大きな反応が見られる

・前帯状皮質は共感の感情を認知する部位。
・そして、左前頭葉が大きい人は同情心が強いと言われている

 

2.共感性羞恥と発達障害の関係

 

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発達障害とは主に、
(1)自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)
(2)注意欠陥多動性障害(ADHD)

(3)学習障害

のことを指します。

3つの発達障害の特徴を列挙し、考察します。


(1)アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)


基本的には自分以外の何か(人や物事)にうまく共感できない、
言い回しが不適切などのコミュニケーションにおける困難さが主な症状となりますが、
一度興味を持った物事に対して、
異常なほどのこだわりや集中力、記憶力を発揮する場合もあります。
https://h-navi.jp/column/article/136?platform=hootsuite


「共感性」というキーワードでは、
まずアスペルガー症候群が思い浮かびます。
しかし、逆です。
アスペルガー症候群は「共感性が弱い」という特徴を持ちます。

ただし、「共感性が弱い」というだけで「共感性が全くない」わけではありません。
実際、アスペルガー症候群で共感性羞恥があるという方もいます。

 

(2)注意欠陥多動性障害(ADHD)

 


ADHDの人たちは、衝動性や不注意のため、コミュニケーションで失敗することが多く、結果として、人の気持ちを汲み取る力を成長させることがあります。

 


こうした敏感さは、「拒絶感受性」(RS)と呼ばれています。拒絶感受性が強いと、自尊心を持ちにくかったり、他人の評価に敏感になりすぎたりします。

https://susumu-akashi.com/2016/04/adhd-advantages/#7


上記引用は後天的な要素としての共感性です。
ADHDでは共感性が高い人がいると判断ができるかもしれません。
ただし、すべてのADHDがそうであるとは限りません。

さらに、「羞恥」つまり「恥ずかしさ」を感じやすい性格(認知)の方が『共感性羞恥』となるわけです。

ADHDと「共感性」は関連性がありますが、割合がわかりません。
健常者の「共感性羞恥」と比較することは困難です。

別途、研究が必要なテーマだと思います。

 

私は、健常者とさほど変わらないのではないかと考えています。

 

(3)学習障害


「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E9%9A%9C%E5%AE%B3

学習障害も共感性とはなんら関係ありません。
ただし、共感性は人それぞれ。
学習障害の方でも共感性羞恥の特徴を持つ方がいるかもしれません。


(4)まとめ (共感性羞恥と発達障害の関係)


上記は発達障害の特徴とそれに対する「共感性羞恥」の考え方をまとめました。

ADHDについては、関係性がありそうな感じもしますが、
基本的には、発達障害と「共感性羞恥」の直接的な関係はないと考えます。

発達障害の特性とは関係なく、その方の個性で「共感性」が高い場合があり、
そこに「恥ずかしさ」を感じやすい性格が加わった時に
「共感性羞恥」の症状が出ると考えられます。

つまり、
定型発達(普通の人)となんら変わりがないのではないか
と私は考えます。

 


3.共感性羞恥の原因

 

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シンプルにまとめました。

 

(1)器質的な要因

動画でもあるように、
脳の前帯状皮質と左前頭葉が発達しているからと考えられます。


(2)性格的な要因


「共感性」が強く、「同情心」が強い人がなりやすいとされています。
さらに恥をかくことを異常に怖がっている傾向があります。
また、「他者の失敗に対して、過剰な反応をする」というのも原因の一つだと考えます。



4.共感性羞恥の対策

 

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原因のキーワードを下記のようにまとめました。
(1)「共感性」「同情心」
(2)(2)恥をかくことに対する考え方
(3)他者の失敗に対して、過剰な反応をする

上記のことに対して、
私なりの対策を考えてみました。
考え方の修正、つまり認知行動療法的な対策になります。


(1)「共感性」「同情心」に対する考え方


私はこれをとてもいいことだとおもっています。
物事は悪い面だけではありません。
良い面もあります。

「共感性」「同情心」は人間関係でもとても良い長所を持っています。
相手の気持ちに共感することで、
相手からの信頼関係を築きやすくなります。
医療福祉系にはとても必要な要素ではないでしょうか。

よって、「共感性」「同情心」はそのままでいいと考えております。


(2)恥をかくことに対する考え方


これは認識を改める必要があると考えています。

結局は、
自己評価を気にしすぎ!!
という一言で表現できるかなと思います。


◆「恥ずかしい」とは??
「恥ずかしい」という感情がなんなのかを考えてみます。

 

理想と現実のギャップ(失敗したなど)を感じ、
そこに「みっともない」「その場から逃げたい」など
マイナスの感情と逃避的な思考になること

 

と私は考えます。

理想と現実のギャップ(失敗)を感じることは誰しもあります。
ギャップを感じない人間などいないです。
そのギャップに対して、
「次は頑張ろう(前向き)」「何がいけなかったのか?(分析)」「ダメだ(落ち込み)」
など様々な認知の方法があります。

ですが「恥ずかしい」と感じる人には、
マイナスの感情と逃避的な思考になりやすいという特徴があるということです。


◆「恥をかくこと」は悪いこと?
そもそも、恥をかくことは悪いことなのでしょうか??


「恥」とは
一般に恥と言われる行為について考えてみます。

(うっかりミス)
・感情的になり、言いすぎる
・レストランで、マナーを間違える
・ド忘れする
(失敗)
・期待される場面で、期待に応えられなかった
・お笑いで、滑った

誰しも経験することですね。

次にその後にどう行動するかってことですが、
「共感性羞恥」の方は逃避傾向にあるということです。

基本的には、
その「恥ずかしい思いをした」という気持ちをバネに
次回、対策していけばいいのです。

「恥」を頑張るためのキッカケとして捉えるのです!!
次の項目で詳しく述べます。


◆「恥ずかしい」と感じる人の思考特性 → 目的志向へ

繰り返しになりますが、
「恥ずかしい」と感じる人は、
マイナスの感情と逃避的な思考が特徴です。

その背景には、
自己評価を気にしすぎ!!
という傾向があると思います。

「自分の評価をこれ以上下げたくない」という思いから
逃避的な行動になりがちだと考えられます。

何が問題であるのかを捉えず、
逃避的になることが問題。

重要なのは、
「自己評価を下げない」
ことではなく、
失敗した問題に対して、次にどう立ち向かうか
だと思います。

目的志向の考え方です。
(アドラー心理学では、「目的論」と言います)

ここの切り替えをどうするかというのが課題だと考えます。


(補足)アドラー心理学

「あなたの顔はあなたしか見ていない」
結局、人は他人のことなんて、それほど興味がないのです。
人のことを気にしすぎるのは損です。


「嫌われる勇気」
人の評価を気にしすぎると、やりたいことができません。
やりたいことをする人生にしたいのであれば、人の評価を気にしすぎないことです。

 

(3)他者の失敗に対して、過剰な反応をする

 

「共感性羞恥」は他者の行動に対して、恥ずかしさを感じてしまう症状です。

「他者」というのがポイントだと思います。

アドラー心理学では「課題の分離」という考え方があります。


まずは「これは誰の課題なのか?」を考えましょう。そして課題の分離をしましょう。どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きするのです。
そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。これは具体的で、なおかつ対人関係の悩みを一変させる可能性を秘めた、アドラー心理学ならではの画期的な視点になります。


つまり、「他者の課題に踏み込みすぎない」というのが鉄則。

でも、「共感性羞恥」の方は「他者の課題に踏み込みすぎている状態」なのです。
不必要に「他者の課題」を考えすぎている、とも言えます。

「他者の課題」を自分から切り離すことによって、
「共感性羞恥」は改善されていくのではないかと考えます。


まとめ

 

いかがだったでしょうか?

・共感性羞恥と発達障害の関係
・アドラー心理学の視点で対策
をまとめてみました。

共感性羞恥と発達障害の関係はなくはないが、
定型発達者とほぼ変わらないのではないか、というのが私の結論です。

対策としては、
「目的論」
「課題の分離」
がポイントでした。

アドラー心理学は難しいとは思いますが、
とても実践的な考え方だと思っております。
本文では十分な説明になっていないと思いますので、
よろしければ書籍を読んでみてくださいね☆

 

ぜひ今から実践してみて下さい(^^)

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